必殺痴漢人

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Prologue

いつもの朝、いつもの通勤電車、いつものラッシュアワー。
エリートサラリーマン・島岡孝一の順風満帆な人生の落とし穴は、そんないつもの風景に潜んでいた…。



「この人、痴漢です!」
突然上がる女の悲鳴、掴まれた手。
身に覚えの無い痴漢の冤罪だった。



「違う、俺はやっていない……何故みんなそんな目で見るんだ!」

悲痛な叫びを聞き届ける者は無く、やがて彼は職も家庭も、全てを失った───




───二年半後。
ある休日の昼下がりの電車内に、獲物を求め徘徊する島岡の姿があった。
自分を陥れた女に、その妹たちに、そしてこの世の女という女に、痴漢という形で報復を果たすために。

歪んだ執念の炎を胸に、本物の 『 痴漢人 』 と化した島岡の、復讐の凌辱劇が幕を開ける。



「それなら俺は、やってやる……」